向井潤吉 水辺の情景

2016年4月2日(土)〜2016年7月24日(日)


《雨後千曲川》[長野県下水内郡豊田村豊津硲] 1977年
                       ※地名の表記は制作時の記録に基づきます。
水辺に佇む民家。その風景は、水が人々の豊かな生活を支えてきた証だといえるでしょう。時に厳しい自然は人々の生活をおびやかしますが、海や川は、常に人々へ多くの実りと恵みをもたらしてきました。
 戦後、全国各地を訪ね、伝統的な民家を描き続けた洋画家・向井潤吉(1901-1995)は、山間や町の風景だけでなく、そうした水辺の情景を描いた作品も数多く残しました。海や川に寄り添うように佇む民家の姿、そして漁や田植えといった、人々の風土に根ざした生活にも、目を向けています。
 向井は、木々の枝ぶりや生い茂る草花を、ごく細い筆を用いて細密に描き出し、清らかな小川の流れや、満々と水をたたえて白く光る川面もまた、巧みな筆遣いであらわすことによって、静かさと穏やかさにあふれた画面を創り出しています。
 本展では、当館所蔵の油彩作品、水彩作品の中から、水辺にある民家と、そこで暮らす人々の生活の様子を描いた作品を集め、ご紹介します。向井の多彩な絵画表現に触れつつ、水辺ならではの風情をお楽しみいただければと思います。

◆展覧会チラシ(表面)はコチラです(PDF598KB)◆

◆展覧会チラシ(裏面)はコチラです(PDF605KB)◆

無償配布のAcrobat Reader(R)ソフトウェアを使って、Adobe PDFファイルの表示と印刷ができます。ダウンロードはこちらから。


年間スケジュール
2016(平成28)年度 展覧会年間スケジュールをご覧いただけます。